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【ニキビの原因・治療法完全ガイド】大人ニキビの原因は実は乾燥にあった!部位別・肌質別の治療法を徹底解説

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目次

多くの人が経験する「ニキビ」

ニキビが一度も出来たことがない、という人は少ないと思います。大人ニキビに悩んでいる人は多いことでしょう。なかなか治らないと気分もブルーになり、治ってもまた出来てしまったりしますよね。そんなニキビで悩んでいるあなたに、ニキビについてのウソ・ホントや対処法の情報をお伝えします。長く悩まされていたニキビからおさらばしましょう!

ニキビ対策の5つのウソとホント

ニキビの芯を出すのはOK?

ニキビの芯とは、少し固い、見かけはゴマのようなポツッとしたものです。皮脂が毛穴に詰まり、酸化して固くなった物質です。

白ニキビや黒ニキビなど、まだアクネ菌が増殖する前の初期段階のニキビであれば、ニキビの芯を出すことは問題ありません。しかし、芯の出し方を間違えると、そこからばい菌が入りだして炎症を起こしてしまい、最悪ニキビ痕になるので注意が必要です。面皰圧子という専用の道具を使って取るようにしましょう。また、赤ニキビは決して潰して芯を出してはいけません。

芯が出ないニキビは、芯がないのではなく芯が皮膚の中に入り込んで深くなっています。

化粧水を付けないのはOK?

化粧水は付けない方がいいという噂を聞いたことがある人もいると思いますが、化粧水は付けた方がいいです。ニキビの原因は皮脂だけではなく、逆に乾燥が引き起こすこともあるからです。保湿は必須といえるでしょう。

ニキビは皮膚科でOK?

ニキビは皮膚科だけではなく、産婦人科での治療も効果的です。ニキビはホルモンバランスとも密接に関わってくるからです。生理前に症状が酷いと自覚できているのなら、産婦人科で診てもらうのがよいでしょう。

皮膚科では飲み薬と塗り薬の二種類の治療が中心となりますが、産婦人科ではホルモン治療が中心となります。どちらを受診しても処方される薬は同じ場合もあれば、違う場合もあります。

ニキビと食べ物って関係ある?

ニキビと食べ物の関係はあると言えるでしょう。しかし、特定の食べ物とニキビとの関係は明確ではありません。動物性脂肪や糖質が及ぼす影響は大きいので、避けた方がよいでしょう。また、コンビニにはスナック菓子や揚げ物など、ニキビを悪化させる食べ物が多いので注意が必要です。

ニキビにはビタミンを摂ることがよいとされています。

オロナインはニキビに効果ある?

オロナインはニキビに効果があるとされています。元々、オロナインはニキビ用の軟膏の薬であり、大人ニキビにはトップクラスで効果があると言われています。しかし、皮脂分泌タイプの思春期ニキビに対しては悪化させてしまう恐れもあります。

ニキビの原因から見る対処法!原因は皮脂だけではない?

ストレス

ストレスを感じると、交感神経が優位になります。すると副腎皮質ホルモンのアンドロゲンやアドレナリン、男性ホルモンのテストステロンが分泌されやすくなってしまいます。それらは皮脂分泌を促す働きがあるので、脂性肌を引き起こしてしまいます。

なので、ストレスを軽減させる生活を意識してみるようにしましょう。また、身体をリラックスさせることも大切です。38℃~40℃くらいに調節したぬるめのお湯に20分ほど、半身浴で浸かることで身体がリラックス状態になるのでお勧めです。

ホルモン

男性ホルモンのアンドロゲンが、皮脂全体の5割に相当するトリアシルグリセロールという物質の分泌を促進してしまいます。不規則な生活や、ストレスによるホルモンバランスの乱れがニキビの出来やすい状態を作ってしまうのです。リラックスして副交感神経が優位となるような生活習慣を取り入れましょう。

皮脂分泌

皮脂はニキビの出来る悪いものと思われがちですが、皮脂は必要なものです。外的刺激から肌を守るための1次バリアなので、完全に落としてしまうとかえって肌の防御力を弱めることになってしまいます。適量の皮脂は肌を守るために必要なのです。

なので、皮脂膜を無理に落とすようなゴシゴシ洗顔を控えることが重要です。また、男性ホルモンが優位になるような、ストレスのかかる生活や睡眠不足などを見直しましょう。

乾燥肌

ニキビの原因は、毛穴に皮脂がたまり、毛穴が詰まってしまうことですが、乾燥肌の特徴は肌の皮脂分泌が少なく、天然のバリアである皮脂膜がしっかりと作れません。この皮脂膜の量が少ない状態の肌では、角質層の水分が大量に蒸発してしまい、水分のなくなった角質が古く硬くなり、毛穴も段々と細く弱くなっていきます。細くなってしまった毛穴は、ほんの少しの皮脂でも詰まってしまうのです。

乾燥肌によるニキビの対策は、たっぷりと水分補給を行うことです。糖類や多糖類、アミノ酸などの、肌細胞の栄養源に限りなく近い成分で出来たパックをするのがお勧めです。

毛穴詰まり

皮脂の過剰分泌や、乾燥や紫外線のダメージにより毛穴周辺の角質が厚くなったり、化粧品による毛穴の詰まりにより、ニキビが出来やすい肌になることがあります。

まずはメイクをきちんと落として、毛穴を塞がないようにしましょう。毛穴の汚れを落とすならクレンジング力の高いオイルタイプと思いがちですが、オイルクレンジングは皮脂をごっそり落としてしまうため、乾燥を引き起こしてしまうことがあります。どの肌質にも向いているのはジェルタイプです。また、泥を配合した洗顔石鹸もお勧めです。

細菌

ニキビの原因菌として、アクネ菌やマラセチア菌があります。毛穴詰まりの発生によって、角栓で出入り口が塞がれた毛穴の中に好んで住み着きます。乾燥によって角質層の水分が失われると、肌のバリア機能は破綻し、角質がバラバラと剥がれ落ちてしまいます。更に、詰まった毛穴に大量の皮脂分泌が起こってしまいます。

ニキビ菌の増殖を止めるには、ストレスを感じたときに分泌されやすい男性ホルモンを減らすよう、精神面、環境面を含めたストレスフリーな生活習慣にすることや、保湿を心がけることが大切です。

体質遺伝

ニキビになりやすい肌質が遺伝することもあります。まず、毛穴が小さいために角栓が詰まりやすいこと、次に代謝機能が低いために肌のターンオーバーが活発でないこと、そして皮脂分泌量が多くニキビの悪化を招きやすいことです。これらの条件に当てはまる人は、ニキビが出来やすい体質であると言えます。しかし、ニキビ自体は遺伝病ではありません。

適切なスキンケアや治療を行えば、ニキビ予防は充分に可能と言えます。また、体質的な問題以外に、ニキビを発生しやすい生活習慣を両親から受け継いでしまう場合もあるので、生活習慣についても見直す必要があります。

睡眠不足

慢性睡眠不足はニキビに直結してしまいます。しかし、実は長時間寝ればよいというわけでもありません。肌の新陳代謝が活発に行われるのが、入眠から3~4時間だからです。なので、寝る時間を増やすことより、入眠後に熟睡し、質のよい眠りを目指す方がよいでしょう。

種類別ニキビのケア方法

角栓発生時のケア方法

ニキビは、毛穴の内部に皮脂が溜まり、アクネ菌が皮脂を餌にして繁殖し、炎症が起こることで悪化していきます。その毛穴詰まりを起こす元凶が角栓です。

それを防ぐ方法として、塗り薬による治療があります。ディフェリンゲルという医薬品は、毛穴周囲の角質が角化異常によって厚く硬く変質してしまうのを防ぎ、毛穴詰まりが起こりにくいようにしてくれます。ただ、皮膚表面がカサカサになるリスクもあるため、敏感肌やアトピー肌の人は注意してください。

また、毛穴を収縮させて角栓によって詰まりやすくしてしまう原因は、男性ホルモンの過剰分泌ということが分かっているので、女性ホルモンを増加させるホルモン療法が有効です。

白ニキビのケア方法

白ニキビというのは、角栓が詰まった毛穴の中に皮脂が溜まっている状態です。この中にアクネ菌が入り込んで増殖すると、赤く炎症を起こして赤ニキビとなります。炎症をまだ起こしていないので、この状態のうちに治してしまえば痛みやかゆみが出ずに済みます。

白ニキビの原因である男性ホルモンを抑制するために、女性ホルモンであるエストロゲン、あるいは類似作用を持つイソフラボンといった成分を用いてホルモンバランスを整える方法が有効です。また、面皰圧出やホルモン療法による皮膚科の治療が最適です。

黒ニキビのケア方法

白ニキビから皮脂分泌がどんどん進んで面皰の内側に角化物質、脂肪酸、アクネ菌などが充満すると、やがて毛穴に収まりきらなくなり、毛穴を押し広げて表面から顔を出すようになります。すると、皮脂が空気に触れて酸化し、黒ニキビとなってしまいます。

毛穴の詰まりをケアするディフィリンゲル、ピーリング効果を持つサリチル酸ワセリンといった塗り薬による治療が最も一般的です。また、すぐに既存の黒ニキビを消失させる方法として面皰圧出が行われます。

赤ニキビのケア方法

ニキビが炎症を起こすと赤ニキビとなってしまいます。この状態は、もはや重症化した皮膚炎と言えます。炎症が酷い場合は抗生物質が用いられることになります。ダラシンTゲルやアクアチムクリームといった外用抗生剤、あるいはルリッド錠、ミノマイシン錠、クラリス錠といった内服抗生剤がよいでしょう。

しかし、上記の方法は根本的なケアとは言えません。炎症を止めるための対処療法としては有効ですが、ニキビを発生しにくくする効果は望めません。男性ホルモンの量を低下させ、女性ホルモンを増やすことが抜本的治療です。

黄色ニキビのケア方法

炎症を起こしたニキビが更に悪化し、毛穴に収まりきらなくなった内容物が周囲の組織にまで漏れ出ている上、膿を持ってしまうと黄色ニキビ(化膿ニキビ)となります。炎症が表皮の奥にある真皮層にまで達しているので、痕が残る可能性もある状態です。少しでも早く治療しなければ、更なる悪化を招く恐れもあります。

膿むほどに重症化している場合は、強力な内服抗生物質であるエリスロマイシン、テトラサイクリン、ミノサイクリンなどが皮膚科で用いられます。炎症の程度によっては、ステロイド剤の注射を実施する可能性もあります。

紫ニキビのケア方法

内部に血と膿が溜まると紫ニキビになります。もはや自力でのケアは不可能なので、1日でも早く医療機関を受診しましょう。このレベルになると、内部の血や膿を排出するために切開を行う場合もあります。ステロイドの注射をしたりする場合もあるでしょう。

長期的に見て少しでも美しい肌を取り戻したいのなら、低下した肌バリア機能を回復させることが第一です。ホルモン療法を取り入れるのが最適と言えます。

部位別ニキビのケア方法

生え際に出来るニキビのケア

髪の毛の生え際にニキビが多発する場合、シャンプーやコンディショナー、あるいはワックスなどの整髪料が悪化の原因になっているケースがあります。シャンプーに含まれる界面活性剤などの油分が毛穴に入り込み、ニキビを悪化させる場合があります。きちんとすすぐようにしましょう。整髪料を付けたまま枕を使ったりするのは絶対にNGです。

また、生え際から頭皮にかけて炎症が広がっている場合、ニキビではなく脂漏性皮膚炎を発症していることもあります。代表的な頭皮湿疹の1つです。皮膚科で抗真菌剤を処方してもらうのがよいでしょう。

おでこに発生するニキビのケア

Tゾーンのニキビは角栓による毛穴詰まりが原因のことが多いです。ニキビが多発しているときは、髪をピンで留めたり、男性なら前髪を短くしたり上にあげるなどして、額に髪の毛が触れるのを防いだ方が悪化する確率は下がります。また、シャンプーを丁寧にすすぎ、整髪料やコンディショナーは髪の毛だけにつけるようにしましょう。

鼻に発生するニキビのケア

鼻は、顔の中で最も毛穴が多く、大量に皮脂が分泌される箇所です。外的刺激によって肌バリアがダメージを受けると、ニキビの発生率は上がってしまうので、洗顔方法の見直しなどをしましょう。ゴシゴシと洗わないようにし、泡を転がすようにして手やスポンジは接触させないようにして下さい。また、日頃から保湿ケアに力を入れることで発生率を大きく下げることが出来ます。

鼻の下に発生したニキビのケア

鼻の下や口周りなど、男性であればヒゲが生える箇所にニキビが出来るのはほぼ間違いなくホルモンバランスが乱れていることが原因です。ホルモンバランスが乱れる最大の原因はストレスや過度の疲労、睡眠不足、偏った食生活などです。半身浴を行ったり、睡眠や食事の習慣を改めることで一定の改善が見込めるでしょう。

顎ニキビのケア

顎ニキビの発生を防ぐ手段は、保湿ケアが第一に挙げられます。また、顎は手で触れる機会が多く、雑菌が持ち込まれやすい場所なので、手で直接触れるのを意識的に避け、刺激を与えずに泡の力だけで洗顔する習慣を持つようにしましょう。また、抗酸化成分であるビタミンC誘導体を含む化粧水の使用や、ビタミンEを含む食品の摂取も一定の効果をもたらすでしょう。

頬ニキビのケア

右頬、左頬どちらか一方にのみニキビが発生するケースは、寝具の衛生状態が原因であることがあります。ニキビの多い頬を下にして寝ていることが多いなら、枕や敷き布団に雑菌が繁殖している可能性があるので、寝具を交換しましょう。

両側に満遍なく発生するケースは、乾燥肌、ホルモンバランスの乱れが原因である可能性が高いです。規則正しい睡眠リズム、半身浴などのリラックス習慣などを取り入れるようにしましょう。

フェイスラインのニキビケア

大人ニキビはフェイスラインのUゾーンに多発し、治りが悪い性質があります。肌の角質層が水分を失って肌のバリア機能が弱っているケース、ホルモンバランスの乱れによって角栓による詰まりを発生させているケースがあります。睡眠リズムの改善、バランスの良い食事といった生活習慣レベルの取り組みに加え、心理的ストレスを軽減させるために半身浴などのリラックス法などを積極的に取り入れることでホルモンバランスが回復していきます。

首ニキビのケア

首ニキビは顔に出来る大人ニキビと同様、肌バリア機能の低下、角質層の乾燥によって引き起こされるニキビの1つと考えられます。角質層でバリア機能を司っている細胞間脂質、セラミドを補給出来る化粧水を用いるのが効果的です。

胸ニキビのケア

胸ニキビの場合は、肌バリア機能の低下だけではなく衛生面での影響も受けます。肌に触れる下着は常に清潔なものを着用し、髪の毛をロングにしている場合は患部に触れさせないように縛っておいたりするようにしましょう。炎症を起こした赤ニキビになると、放置してしまうと膿を持ってしまうこともあるので、皮膚科を受診した方がよいでしょう。

背中ニキビのケア

背中ニキビの主な原因はホルモンバランスの乱れです。過度のストレスや睡眠不足などが続くと、男性ホルモンが過剰分泌されてしまいます。それほど重症化していないのなら、ビタミンC誘導体の入った美容液などを用いてケアしていくという方法があります。規則正しい生活、栄養バランスの取れた食事なども心がけましょう。

肌質別ニキビのケア方法

脂性肌の場合

脂性肌、俗にオイリー肌と呼ばれる状態にどうしてなってしまうのかというと、実は角質層の乾燥こそがバリア機能低下、皮脂による脂性肌の根本的原因です。脂性肌の人こそ、積極的に保湿ケアをするべきなのです。もう1つの原因は男性ホルモンです。男性ホルモン過多になると、皮脂分泌が過剰になってしまいます。

脂性肌の人は、皮脂によるテカリ、不快感を気にしてゴシゴシと強く洗ってしまう人が多いですが、それはよくありません。摩擦によって皮膚は表面を守ろうとして更に皮脂を分泌させようとしてしまいます。泡だけで優しく洗うようにして下さい。その上で、皮膚が酸化して炎症を引き起こすのを防ぐ、ビタミンCやビタミンE、脂肪分を正常に代謝するのを助けるビタミンB群などを摂取するように心がけましょう。

乾燥肌の場合

実は乾燥による肌バリアの低下こそ、ニキビの根本原因と言えます。大人ニキビは頬やフェイスラインといったUゾーンといった皮脂が少なく乾燥しやすいところに出来やすいです。大人ニキビの発生原因は乾燥と男性ホルモン過多です。

ホルモンバランスの調整に長けた皮膚科などでホルモン治療を受けたり、塗り薬による保湿ケアなどを行うことが大切です。保湿ケアでは、ヒルロイド製品が適切です。また、セラミド化粧水なども有力な選択肢です。

混合肌の場合

特定の部位に皮脂が浮くわりに他の箇所がカサカサに乾いている混合肌は、乾燥によって生じたトラブルが、場所によって異なる表出の仕方をしているのです。10代であればTゾーンに思春期ニキビが多発し、20代であればUゾーンに大人ニキビが多発するという状態を招きやすいです。

混合肌の人は角質層のバリア機能が弱っているので、とにかく外的刺激を与えないことが重要です。角質層内部でバリア機能を司るセラミドを含んだ化粧水や、保湿によって肌の回復を助けるヒルロイドなどによるケアを行うとよいでしょう。

敏感肌の場合

肌内部の角質層が乾燥してインナードライ肌になってしまうと、敏感肌の原因となってしまいます。また、石鹸成分、洗剤、化粧品などに含まれる有害な化学薬品に反応して発生する接触性皮膚炎が原因の場合もあります。アレルギー性であればステロイドなどの軟膏を用いて治療しなければいけないこともあります。

多くの肌トラブルが肌バリア機能の低下によって引き起こされるのは有名になってきましたが、その原因の1つが男性ホルモン優位のホルモンバランスによるものということはまだあまり知られていません。敏感肌の自覚があるのであれば、ホルモン治療を始めた方がいいかもしれません。

アトピー肌の場合

アトピー性皮膚炎の診断を受けたことがある場合、保湿ケアを怠っていると空気が乾燥する冬場にニキビが発生する恐れが強くなります。アトピー肌の悪化原因とニキビの発生原因は同一なので、正しいケアを行えば2つの症状を同時に和らげることが出来ます。

アトピー肌の人は、外的刺激を減らす努力が必要です。リノール酸などにはアレルギー反応を促進する働きがあるので、食事の欧米化とアトピー患者の増加は関連があると考えられます。アトピーは間違ったケアを行うと返って悪化する可能性もあるので、必ず皮膚科専門医に相談の上でスキンケアを行うようにしましょう。

季節別ニキビのケア方法

春のニキビケア

花粉の多い春は、免疫システムの過剰反応によって炎症が発生し、悪化しやすくなるので、ニキビも炎症を起こす可能性が増してしまいます。花粉症皮膚炎は目の周囲と首に出やすいので、花粉カット眼鏡、ストールなどでシャットアウトしたり、外から帰宅したらすぐにシャワーを浴びるなどして、肌に付着した花粉を洗い流すことが重要です。そうすることで、花粉から受ける刺激を大幅に減らすことが出来ます。

また、春は入学や入社など、心理的ストレスによって緊張状態が続き、ホルモンバランスが乱れてニキビを誘発しやすい季節でもあります。環境の変化によるストレスをゼロにすることは出来ませんが、ストレスが溜まっていると感じたら、副交感神経を優位にするためのリラックスタイムを設けることが大切です。

夏のニキビケア

夏は紫外線対策が重要になってきます。紫外線は肌本来のバリア機能を破壊してしまい、ニキビの発生を起こしやすくしてしまいます。また、現在進行中のニキビだけではなく、炎症が引いた後のニキビ跡にも多大な悪影響を及ぼします。炎症を起こしたばかりの箇所は他に比べてバリア機能が落ちているため、少量の紫外線でもシミになってしまうことがあります。

夏場に外出する際は、かならず日焼け止めを使用し、肌を守るためにあらゆる手段を講じるようにしましょう。日焼け止めは、PA値、SPF値が高ければよいというものではありません。特にSPF値は高くなりすぎると肌への負担が増すので、SPF30程度までに留めましょう。

秋のニキビケア

春は花粉、夏は紫外線、冬は乾燥……といった代名詞が思いつきますが、秋はそれといったものが思いつかない人が多いでしょう。だからこそ、多くの人がスキンケアを怠りがちになってしまい、危険な季節でもあるのです。しっかりとしたニキビケアをしていないと、秋の間にニキビが発生し、その状態で大人ニキビが最も悪化しやすい冬を迎えることにもなりかねます。

また、秋もブタクサなどの花粉が飛び、アレルギー反応を起こす人もいます。紫外線も秋口はまだまだ注意が必要です。日焼け止めなどを使用することをお勧めします。秋が深まってきたら、すぐに冬のスキンケアへと切り替え、入念な保湿ケアを行うようにしましょう。

冬のニキビケア

冬の乾燥は大人ニキビの天敵です。冬の間は1日に3~4回、特に洗顔や入浴後の保湿ケアをかかさないようにしましょう。また、過剰な洗顔は返って角質層の乾燥、バリア機能の低下を促進することにもなりかねません。

冷えによってニキビが悪化するという説も有力とされています。冷えによってホルモンバランスが乱れ、ニキビが出来やすい状態を招いてしまう恐れがあります。身体を芯から温める生活習慣を心がけるようにしましょう。

ニキビ跡のケア方法

ニキビ跡のシミ消し方法

ニキビ跡のシミには、紫っぽい色をしたものと茶色っぽい色をしたものの2つがあります。紫のニキビ跡は赤身が酷くなった後で、肌の内部の毛細血管が壊れ、その色が残ってしまっている状態です。茶色っぽいニキビ跡は、炎症が悪化して肌の奥にある真皮までダメージを受けた場合、メラニン色素の色が残ってしまっている状態です。

茶色っぽく残るシミに対して行われる一般的なケア方法は、ハイドロキノンという成分を含む軟膏です。ただし、ハイドロキノンには痛みやかゆみ、発赤、肌の乾燥などといった副作用があるので、使用には注意が必要となります。肌のターンオーバーが正常であれば、メラニンは徐々に排出されていきます。なので、角質層の水分量を保ってバリア機能を回復させるのが有効です。徹底した保湿を心がけるようにしましょう。

ニキビ跡の赤みのケア方法

ニキビが炎症を起こすと、毛細血管が傷付けられてしまい、うっ血したり、肌表面は治癒しても奥に炎症が残ったりして赤くなったまま跡が残ることがあります。赤みが生じている部位を放置すると、最終的に褐色のシミになってなかなか消えなくなる可能性もあります。

色素沈着に発展するのを防ぐのには、別名を「肌の漂白剤」とも呼ばれるハイドロキノンの使用が一般的ですが、刺激が強く、かゆみなどの副作用が出ることもあるので注意が必要です。安全性が高く穏やかな成分としては、ビタミンCを含有したケア製品が挙げられます。

ニキビ跡の凹凸を消す方法

ニキビ自体は角栓で塞がれた毛穴に皮脂やアクネ菌が溜まり、炎症を起こして悪化していきます。この炎症が広がり、毛穴周囲の組織、更に肌の奥にある真皮にまで炎症が広がってしまうと、皮膚は真皮のダメージを強引に埋めようと異常なコラーゲンを大量生産してしまいます。そうすると、ニキビが治癒した後まで跡が残ってしまいます。

治療法としては、フラクショナルCO2レーザーが挙げられます。これは凹凸の出ている箇所に微小な傷を付け、皮膚が再生される働きを利用して陥没した箇所が塞がるのを期待する治療法です。ただ、一時的に肌を傷つけてしまうので、今現在炎症がある場合や、肌が弱い敏感肌の人には勧められません。

外科的治療はリスクも大きいので、徹底した保湿ケアを行い、更に角質層を乾燥させる作用を持つ男性ホルモンの過剰分泌を抑えることが、バリア機能回復の治療法です。

病院と薬によるニキビ治療

ホルモン治療

ホルモン治療とは、女性ホルモンに類似した働きをする成分を疑似ホルモン剤として投与したり、避妊薬としても用いられるピルを服用するといった方法です。また、外用薬による局所ホルモン治療というのもあります。女性ホルモンを含んだ軟膏を用い、ニキビの出ている箇所を重点的に治療するという方法です。

ピーリング

毛穴に詰まった角栓や汚れ、古くなった角質層を溶かす治療をケミカルピーリングと呼びます。不要になった角質を除去することで、新しく健康な皮膚が育成される土壌が整います。肌は物理的刺激を受けると炎症を起こす性質を持っているので、普段から敏感肌の人や既に炎症が生じている人の場合はピーリングは控えた方がよいとされています。

局所注射

ケナコルト注射、プラセンタ注射、ヒアルロン酸注射の3種類の注射療法があります。短期間で症状を抑えることが出来ますが、いずれも対症療法であり、一時しのぎにしかならないというデメリットもあります。

レーザー治療

ニキビを一時的に消失させる炭酸ガスレーザー、ニキビ跡の改善に効果を発揮するフラクショナルCO2レーザーの2つがある程度効果的と言われています。長期的改善に繋がる根本治療にはなりませんが、今困っている症状を緩和するにはよいかもしれません。

面ぼう圧出

面ぼう圧出とは、ニキビの内部にある皮脂、膿といった内容物を摘出する治療のことです。主に白ニキビに対して行われる治療で、アクネプッシャーという道具を用いて、毛穴の中に詰まった角質、皮脂、汚れなどを押し出します。これも対症療法であり、ニキビの発生を抑える効果などはありません。

イオン導入

イオン導入とは、ビタミンCを電気の力でイオン化し、肌の奥まで浸透させるという手法です。様々な美肌ケアに効果があり、本来はニキビ治療の方法でないため、補助的な治療としてはお勧めです。効果は穏やかながら副作用が全くないので、不安なく施術を受けられるというメリットもあります。

光治療

光治療とは、青色LED、赤色LED、黄色LEDなどの発光ダイオードを当てる治療です。青色LED光については、ニキビに対する明確な効果が確認されています。副作用の心配がほとんどなく、長期的に見れば有力な選択肢になっていくかもしれませんが、現時点ではまだまだ未来の技術なので、ニキビに悩んでいる人が第一選択として選べるものとはなっていないのが現状です。

点滴治療

点滴によってニキビを改善するという治療法も存在しています。高濃度ビタミンCによる全身の皮膚状態改善など、注射では得られない効果を持っています。予防という観点では大きな可能性を秘めていると言えます。しかし、高濃度ビタミンCha体質によっては溶血を引き起こすため、事前の検査が不可欠であり、プラセンタ点滴など副作用の高い薬剤を用いた治療法が出回っているため、安易な施術はお勧め出来ません。

ニキビに効く薬

炎症が起こっているニキビには、抗炎症剤やオロナインH軟膏などがお勧めです。白ニキビのときには、抗生物質がニキビ菌を抑えたり除去したりしてくれます。また、ビタミン剤は皮脂の分泌を抑えたり、皮膚細胞の回復を早める効果があります。特に、ビタミンCやビタミンB6は吸収率と吸収するスピードが早いのが特徴です。

ニキビを予防出来る食べ物

ビタミンA含有食品

ビタミンAが豊富に含まれている食品で予防効果があるのは、にんじん、ホウレンソウ、カボチャ、しその葉、うなぎ、レバーなどです。毛穴の詰まりを解消し、お肌のターンオーバーを促します。また、皮膚や粘膜のうるおいを保ちます。

ビタミンB群含有食品

ビタミンB2が含まれている食べ物では、卵、乳製品、レバー、うなぎ、藻類などがあります。角化を調整し、皮脂の分泌を抑制して、肌の状態を正常に保ちます。

ビタミンB6では、まぐろ、かつお、鶏ササミ、にんにくなどがよいとされています。新陳代謝を促し、新しい肌の形成に関係します。ビタミンB2と共に、皮脂の分泌を抑制する働きがあります。

ビタミンC含有食品

ビタミンCを多く含んでいる食べ物は、緑黄色野菜、果実、芋類などです。コラーゲン線維の生成促進、メラニンの生成抑制、抗酸化作用で美肌を保つ効果があります。

ビタミンE含有食品

ビタミンEを含む食べ物として、レバー、うなぎ、かつお、緑黄色野菜などが挙げられます。高い抗酸化作用を持ち、血液の循環を改善してくれます。ビタミンCとの相乗効果が高いことでも有名です。

ニキビを化粧品で予防するには?

化粧水

ニキビが出来やすい人は、皮脂を抑えたりさっぱりタイプというものを選びがちですが、お勧めなのは保湿タイプです。保湿成分としては、ヒアルロン酸やアミノ酸などがあります。また、肌のキメを整える成分として注目されているのが、肌への浸透性を高めたビタミンC誘導体です。逆に避けた方がいいのが、皮脂を取りすぎるもの、アルコールが入っているもの、10代向けのものなどです。

洗顔料

洗顔による皮脂や潤いの取り過ぎが、ニキビを悪化させる場合があります。肌にとって必要な皮脂まで洗い流してしまうと、肌のバリア機能が低下してしまい、洗顔で水分が奪われることによって肌が過乾燥の状態になってしまうことがあります。さっぱり洗顔と書いてあるものの中には、洗浄力が強すぎるものもあるので注意が必要です。

泡を簡単に作れる泡タイプがお勧めで、逆にクレンジングと洗顔が1本で出来るオールインワンタイプは洗浄力が強いものが多いのでお勧め出来ません。

乳液

乳液も、皮脂を取りすぎるタイプやさっぱりタイプのものはお勧めしません。一般的な乳液には20~30%程度の油分が含まれており、化粧水や美容液の成分を肌に閉じ込めるためのものです。保湿はニキビ予防や改善に必須とも言えるので、適度な油分もなくてはいけない成分です。

ニキビが出来やすい人にお勧めなのは、セラミドが配合されている乳液です。セラミドは油分にも水分にもなじみやすい性質を持ち、保水効果に優れています。また、肌のバリア機能を回復する効果もあります。

フェイスパック

フェイスパックはニキビに効果的なものと、逆効果のものがあります。ピールオフやクレイパック(泥系の)ものはニキビには確実に悪影響と言われています。パックを剥がしたときにニキビに刺激を与えてしまい、白ニキビなどが潰れてしまう危険性があります。

しかしコットンパックなど、顔にそっとのせるタイプのパックで、美容成分を補う目的のものであれば、ニキビに対して効果的とされます。

ニキビと化粧水・薬の使い方

塗る順番に気をつける

まずは洗顔をし、それが終わった後にまず塗り薬をつけましょう。塗り薬は沢山つければつけるほど、早く効果が出るものではありませんので、薄くつけるだけで大丈夫です。その後に化粧水、乳液などクリーム系のもの、という順番でしっかりと保湿してあげて下さい。

お勧めの化粧水

市販されている化粧水のお勧めは、ハトムギ化粧水です。グリチルリチン酸で肌の皮脂を溶かし、ハトムギという成分によって肌の新地代謝を活性させることで肌の入れ替えを起こし、ニキビに効果的とされます。薄白い色をしていますが、刺激は全くありません。またコットンを使わなくても、そのまま手に取って付けることが出来るので使い勝手も抜群です。

また、男性でも、男性向けなどの製品にばかり捕らわれず、性別に関係なく化粧水や乳液を選んだ方がいいとされています。

お勧めの市販薬

ニキビを治す市販薬には、オロナインH軟膏がお勧めです。どこでも購入出来、値段もお手頃です。炎症を抑える効果があり、赤くなったニキビに有効です。また、テラ・コートリルも即効性が高く、特に炎症のある赤ニキビの人にはとても良く効くと言われています。刺激の強い成分なので、薄く塗って連続使用を控えるようにしましょう。

皮膚科の薬の使い方

皮膚科では、ダラシンT、アクアチムクリームなどの抗生物質が処方されることが多いです。ニキビの薬は基本的に、ニキビが出来ている部分にだけ塗るようにしましょう。また、ディフェリンという薬は、肌を乾燥させる場合があるので、まず化粧水を付けてお肌をしっかりと保湿してあげて、その後にディフェリンを塗って下さい。

まとめ

いかがでしたか?ニキビが出来ると気分がブルーになり、オシャレを心の底から楽しめなくなってしまったり、外出するのが嫌になる人もいます。ニキビに困っていたら、病院へ行くのが一番と言えるでしょう。毎日のケアが、ニキビ予防に役立つでしょう。スベスベの肌を手に入れ、快適な生活を送れるようになるといいですね。

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