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扁桃炎は重症化すると危険?徹底解説!日々の予防で喉を守ろう!

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喉が腫れやすく、痛みが出て困っている方いらっしゃいませんか?風邪で喉が痛くなったと思いがちですが、実はそれは「扁桃炎」が起こっているのかもしれません。今回はそんな「扁桃炎」の原因、その症状と治療方法、予防法のお話です。

扁桃炎って?

喉にはいくつかのリンパ組織の塊があり、体の免疫力を作ると共に、口や鼻から細菌が体内に侵入するのを防ぐ働きをしています。このリンパ組織を扁桃と呼び、一般的には扁桃腺と呼ばれることも多いです。正式には「口蓋扁桃」と言います。扁桃は、喉の奥の左右にある、少し盛り上がった場所のことです。子供の扁桃は見ればすぐわかるほどの大きさがありますが、大人の場合は見えないこともあります。

「扁桃炎」とは、この扁桃に炎症が起きる病気のことです。「扁桃腺炎」とも呼ばれます。扁桃の近くには様々な細菌があります。このような細菌のことを常在菌といいます。

扁桃に炎症を起こす病気が「扁桃炎」なのですが、その原因が常在菌なのです。普段おとなしい常在菌が活発になってしまうのです。

常在菌と一口にいってもたくさんの種類があるようです。すべてが人間に害になるわけではありません。むしろ病気から守っている菌もあるそうです。もちろん中にはブドウ球菌、肺炎球菌など食中毒になったり肺炎になる菌もあります。

人の口の中には、生後数か月でこれらの菌が常在するようになります。これらの菌が、それまで予防接種などで獲得した免疫と共に外から入ってくる新たな菌を防ぐことによって、健康な状態を保っています。しかし、病気などで体が弱っていると、病原菌やウイルスは体内に侵入し増殖します。すると、のどの免疫の扁桃が病原体と戦い始め、免疫力が感染力に負けると扁桃が赤く腫れる炎症状態になります。これが「扁桃炎」、「急性扁桃炎」と呼ばれる病気です。

扁桃炎はほとんどの方が罹ったことのある身近な病気です。風邪をひいて扁桃炎を併発したり、扁桃炎が発症してから風邪の症状が出たりするので、「扁桃炎」という自覚がなく、「風邪をひくとすぐ喉が痛くなる」とだけ思っている方も多いです。主に小さいお子さんに発症しやすい病気ですが、大人でもかかる病気です。なお、高齢者は扁桃が委縮するため、ほとんど発症することがないと言われています。

扁桃炎の原因とは?

扁桃炎の原因はなんでしょうか?扁桃炎の原因について調べてみました。

ウィルス感染

扁桃には、常在菌と免疫細胞が存在しています。これらには、体内に入ってこようとするウイルスや病原菌をブロックする役割があります。ですが、扁桃はその役割のせいかウイルスや細菌が繁殖しやすく、またその位置からも細菌が入りやすく溜まりやすいため、炎症が起こりやすくなっています。

体が弱っている時に扁桃にウイルスが侵入し増殖してしまうと、ウイルスに感染して扁桃炎になることがあります。ウイルスとは、EBウイルス、アデノウイルス、単純ヘルペスウイルス、エンテロウイルスです。これらのウイルスは強いウイルスではないので、通常は体の免疫力で排除されることがほとんどです。しかし、免疫力が低下していると、ウイルスに対する抵抗力も低下してしまうので、感染し扁桃炎を発症してしまうのです。

ウイルス性の病気ですので、時間の経過によりほとんどが治ると考えられています。十分な水分を摂取し、安静にしておきましょう。

細菌感染

ウイルス感染としてアデノウイルスや単純ヘルペスウイルスがありますが、実は免疫力が低下すると細菌にも感染しやすくなります。元々扁桃という場所が細菌を防ぐ役割があります。細菌が集まりやすいともいえます。それがあだになり細菌感染による扁桃炎を、おこすことがあります。

扁桃炎を引き起こす細菌ですが、肺炎球菌、黄色ブトウ球菌や風邪の菌などでも起こりますので、扁桃炎と風邪が併発することも多いです。また、溶連菌に感染した場合は、急性糸球体腎炎やアレルギー性紫斑病、リウマチ熱などの合併症がおきやすくなります。

細菌の種類によって治療法や処方される薬が異なりますが、病院で抗生物質や鎮痛解熱剤を処方されて服用することで治ります。

免疫力の低下

ウイルス、細菌が感染する理由はどちらも「免疫力の低下」でした。つまり、扁桃炎になる一番の原因はこの「免疫力の低下」によるものなのです。風邪や過労などで体が弱っていて免疫力が低下すると、体内の常在菌が異常に増殖します。すると、扁桃に住んでいる常在菌も同様に増殖します。そしてその影響で扁桃が炎症を起こして腫れてしまいます。

なお、扁桃炎は、空気感染・飛沫感染する病気ではありません。あくまで免疫力が低下したことによっておこる為、免疫力のある人が扁桃炎の患者と接してもうつることはありません。ですが、ウイルスや細菌感染によって扁桃炎が出ている場合は、扁桃炎以外の諸症状が出る可能性はあります。扁桃炎は人にはうつらない病気ですが、風邪やインフルエンザなどのウイルスはうつる、ということです。その点は注意しておきましょう。

扁桃炎にかかるとどんな症状がでるの?

喉の痛みが徐々に激しくなり、唾を飲むこともつらくなる

扁桃炎は、初期段階では喉が赤く腫れたり、喉の痛み、飲食時に違和感を感じたりします。そして喉の腫れが進行すると、徐々に痛みが増すようになります。痛みが出ると飲食物が飲み込みづらくなります。更に症状が進むと、唾や飲食物が飲み込めなくなるほど喉が痛くなります。

食事をしようとしても固いものは痛すぎて食べられないこともあるでしょう。ですが、栄養を摂ることが大切ですので、出来るだけ柔らかいものや流動食にするなどして対応していきましょう。あまりに腫れがひどく飲食することができない場合は、点滴治療を行うこともあります。

初期症状は風邪の症状と似ているので、扁桃を診ないと気が付かないことがあります。風邪かと思って放っておくと、急性扁桃炎だったというケースも多いので、注意が必要です。

扁桃腺に黄白色の膿があちこちに付着する

扁桃腺が赤く腫れると、黄白色の膿の塊が付くことがあります。この膿のことを「膿栓」と言います。初めのうちは斑点状にあちこちにつくのですが、悪化すると膿は扁桃全体に広がってゆき、表面全体に白い膜が付着して覆ってしまうこともあります。これは細菌感染が原因で起こる症状で、放っておいても治りません。しっかりと抗生物質による治療を行う必要があります。

38~40度の発熱を伴う

急性扁桃炎の場合、症状が進行すると38~40度の発熱が起こることがあります。風邪に似た症状があり、高熱が出た場合は、扁桃炎になっている可能性があるそうです。扁桃炎で発熱すると、早ければ2~3日で下がりますが、人によっては1週間程度続く場合もあります。上がったり下がったりを繰り返すこともあるそうです。

また、子どもの場合はまず高熱が出ることが多いのですが、大人の場合は平熱や微熱で済むこともあるそうです。そして、慢性扁桃炎は急性扁桃炎ほどの高熱が出ることはあまりなく、微熱程度で済むのがほとんどなのだそうです。高熱が出たら、急いで医療機関を受診しましょう。そして、しっかりと休養をとることも重要です。

頭痛

扁桃炎にかかると熱がでることがあります。このような発熱は扁桃炎が原因なのですが、発熱やのどの痛みだけでなく頭痛にも悩まされてしまうことがあります。

頭痛がおきると心配になるかもしれません。でも熱がでたのと頭痛とが同じ時期に始まっていたら、それほど心配いりません。

その頭痛の原因が発熱にあるからです。熱がおさまれば頭痛がおさまる筈です。もしも熱が収まってもまだ頭痛するようなら原因が別にあることが考えられますので、医師に祖談してください。

扁桃炎は扁桃に炎症がおきている状態です。この炎症により空咳が続いてしまうことがあります。のどは刺激に反応しやすいので、いつまでも咳がとまらないということもあるでしょう。

咳は場合によっては熱が下がって、扁桃炎が回復してきても続いてしまうことがあります。咳をすることでさらに喉を刺激してしまうからです。

全身の倦怠感

扁桃炎の症状が進行すると、全身の倦怠感が出始めます。意欲低下を引き起こすこともありますので、なるべく安静にしてゆっくりと身体を休めましょう。

激しい寒気

扁桃炎にかかると、酷い寒気や震えを伴う場合もあります。身体を温かくして安静にするようにしましょう。厚着をしたり、温かい飲み物を飲むと良いそうです。また、症状が強い場合は「悪寒戦慄」とも言います。この悪寒の後には高熱が出ることが多いです。熱や悪寒、頭痛など様々な症状が一度に出た場合は早めに医療機関を受診してください。

関節痛

手足や背中の関節が重く感じたり、関節痛を伴う場合もあります。関節の痛みが身体中に走った後、発熱が起こることが多いようです。

首にかけての頸部リンパ節が腫れる

ウイルスや菌に口蓋扁桃だけでは対応しきれない場合、首などの他の部分のリンパ節も応戦します。すると、リンパが腫れて痛みが生じます。また、扁桃の外側には、耳に繋がっている神経が通っています。喉の炎症が広がると、これらの神経も刺激されるため、耳の周りが痛くなることもあるそうです。急性扁桃炎にかかると、同時に中耳炎にかかるケースもあるとも言われています。

扁桃炎には種類がある?

急性扁桃炎

2歳以下の子供などにもみられますが、20~30代の男女にも多く見られるのが急性扁桃炎です。扁桃の炎症が特に強いのが急性扁桃炎です。急性扁桃炎の多くは、ウイルス性のものが多いそうです。歯肉炎や歯周病、蓄膿症からも発症することがあります。

急性扁桃炎の症状が重症化し、急送に炎症が周囲に広がった場合は、「周囲炎」となります。周囲炎がさらに続き、膿瘍を形成してしまうと、「扁桃周囲膿瘍」になってしまいます。扁桃周囲膿瘍になると、高熱が出たり強度の咽頭痛になったり、口が開けにくくなる症状が出ることもあります。そしてさらに悪化し重篤な場合は、気道閉塞を起こして呼吸困難になり窒息死する危険性があります。

この場合、扁桃の周りの腫れた粘膜を切除して膿を出す必要があります。また、入院して点滴治療を行うこともあります。飲み物が飲みづらく、口が開けにくくなってきたら、早めに病院の診察を受け、症状が進行するのを防ぎましょう。

慢性扁桃炎

主に30代前後の大人や、小学校入学前の子供に多く見られるのが慢性扁桃炎です。急性扁桃炎を1年に4~5回以上繰り返すことを、「慢性扁桃炎」と呼びます。

慢性扁桃炎には3種類あります。まず、大人に多い症状の「慢性単純性扁桃炎」です。これは、急性扁桃炎が続いている状態で、症状はやや軽めです。次に子供が罹りやすいのが「習慣性扁桃炎」です。これは、扁桃炎が繰り返させることで、過剰に免疫反応を起こしてしまったものです。小さな子供はまだまだ免疫が不安定なことが多いので、罹りやすくなります。

最後に「扁桃病巣感染症」です。これは扁桃炎に異常が生じ、他の病気を引き起こしてしまうものです。皮膚疾患や骨関節疾患、腎臓疾患などを引き起こすことがあります。お子さんの扁桃炎の原因が溶連菌の場合、腎炎やリウマチ熱、心内膜炎などの合併症を引き起こすことがあるので、注意が必要です。

扁桃炎を繰り返す場合、扁桃摘出手術を行う場合があります。これは、蓄膿症や呼吸困難、無呼吸などを引き起こす危険性があり、腎臓にも負担がかかる為です。扁桃を切除すれば再発の心配もなくなるそうです。ですが、扁桃は細菌やウイルスの侵入を防ぐ役割があるので、むやみに摘出してよいものではありません。摘出するかどうかには基準がありますので、医師と相談しながら決めていくようにしましょう。

■扁桃摘出手術の基準
・扁桃炎を繰り返している場合、年間の発症回数や何年前から続いているのかで判断
・扁桃の肥大があるかどうか。
・扁桃炎が原因で他の疾患が生じている場合

扁桃炎の治療はどんなことをするの?

十分な水分補給

喉を乾燥させない為に、十分な水分補給が重要です。1日1~2リットルの水分補給をするとよいそうです。また、水分補給だけなく、室内を加湿しておくのも良いでしょう。加湿器やマスクなどを活用し、喉を乾燥させないようにしましょう。

また、高熱があると脱水症状になってしまうこともあります。水分を取るだけでも喉が痛いこともありますが、水分はこまめに摂るようにしましょう。脱水症状がみられる場合は、点滴を行うこともあります。

安静にする

扁桃炎にかかると、身体がだるくなったり高熱が出ることがありますので、安静が第一になります。また、感染した菌やウイルスによっては、学校の出席停止になることがあります。特に高熱を伴う場合は、一般的には熱が下がるまでは学校には出席せず、自宅で安静にしましょう。そして、運動や入浴は避け、出来るだけ保温を保つようにして十分な睡眠をとるようにしましょう。

うがい

他の病気でも同じことが言えますが、うがい・手洗いは病気の予防の基本です。お子さんが小さいうちから習慣化させることが大切です。扁桃腺が腫れている時の口の中や喉には、菌がたくさん繁殖しています。そしてそのままにしておくと菌はさらに増え続けてしまいます。菌を増やさない為にも、まず口や喉にいる菌を殺菌しましょう。

殺菌するために行うのが「うがい」です。うがいは喉を清潔にすることができます。こまめにうがいをして、口の中を菌を退治して清潔に保っていきましょう。扁桃炎になり始めであれば、うがい薬などを使用すればそのまま治まるケースもあります。ただ、炎症がひどい時はうがいを行うと刺激が強くて痛みが出ることもあります。その場合は口に含む程度で静かにうがいをしてみるとよいそうです。

抗生物質の内服

扁桃炎の症状がひどく、治療を受ける場合は、耳鼻咽喉科へ行きましょう。扁桃炎かどうかわからない場合は内科でも問題ありません。喉の症状がひどければ耳鼻咽喉科、咳の症状がひどければ内科で良いでしょう。どちらにせよ病院で診察を受けることで、原因を突き止めてもらえ、適切な治療を開始することができます。

一般的な治療法は「抗生物質」を服用することです。抗生物質は細菌の増殖を抑制する働きがある為、これ以上菌を増やさない為にとても効率の良い薬です。喉の痛みがひどい場合には、抗生物質と同時に、喉の腫れを抑えてくれる「鎮痛剤」やトローチなどが処方されることもあります。鎮痛剤を服用すると喉の痛みがなくなりますので、かなり楽になるかと思われます。なお、喉の痛みがひどくて薬が飲めない場合は、座薬が処方してもらうこともできます。

喉の消毒

喉の消毒は自分で行う、うがい薬による対処法と、病院で行ってもらえる消毒とがあります。病院に行くと、扁桃の表面に薬を直接塗ったり、ネブライザー吸入という治療法を行うことがあります。

ネブライザーとは、霧状の薬剤を鼻や口から吸入することによって、直接患部に薬を当てて治療を行います。患部に効率よく薬を作用させることができますので、喉の腫れなどを鎮める効果があります。

治療期間は1日~2日程度

病院で処方された薬を飲むと、大体2日程度で細菌やウイルスは退治することができます。ですが、炎症が治まるのには時間がかかり、大体5~7日ほどと言われています。この為、できれば1週間程度は安静にしておくとよいでしょう。治りかけた時に治療を止めてしまうと、悪化する原因になることがあります。慢性化させないためにも、しっかりと治りきるまで治療を行ってください。

扁桃炎に使われる漢方薬にはどんなものがあるの?

扁桃炎は、漢方薬でも治療を行うことができます。扁桃の摘出手術を勧められている方に処方されることが多いようです。漢方薬は薬局やドラッグストアなどでも購入することができますが、体質や症状によって使う薬が異なります。なるべく漢方専門医や漢方薬専門店で相談の上購入するとよいでしょう。

なお、漢方薬を使用する際、「服用の前に、殺菌成分のあるうがい薬などできちんと喉の粘膜を殺菌しておく」とより効果的だそうです。そうすることで、漢方薬が免疫力を向上させたり、残りの細菌を退治しやすくなります。

葛根湯 (かっこんとう)

葛根湯は風邪のひきはじめによく服用される薬です。葛根湯に含まれる葛根と生姜には、身体を温めて代謝を上げ、免疫力を向上させる効果があります。そして芍薬や葛根には鎮痛作用があります。発汗作用があるので、発熱や腫れ、痛みを発散させてくれます。甘草は喉に効果的な生薬です。喉の痛みにも効くとされている為、扁桃炎の初期症状に効果があると考えられています。

葛根湯はどちらかというと体力のある人向けの薬になります。体力のない人、胃腸の調子の悪い人、発汗の多い人には向いていません。

小柴胡湯 (しょうさいことう)

扁桃腺炎の症状が出てから時間が経過している場合に使用する薬です。発症してから大体3~4日ほど経過した頃の症状に効果があるそうです。少しこじれた風邪にもよく使用されます。

身体を温め血流をよくし、身体の免疫機能を調節して炎症を抑える作用があります。また、発熱による筋肉痛や疲労感にも効果があると言われています。神経を鎮める作用があるので、小児神経症(疳の虫)などの治療にも使用されています。この為、子どもによく処方される漢方薬です。

肝硬変や肺がんの方は使用することができません。また、体力のない人にも向いていません。

桔梗湯 (ききょうとう)

桔梗湯はのどの痛みや腫れ、炎症がある時に効果的な薬です。扁桃炎や咽頭炎などによく使われています。桔梗湯は、桔梗と甘草のみで出来ている漢方薬です。甘草は痛みや炎症を和らげ、桔梗が痰や膿を取り除きます。扁桃炎で高熱や悪寒を伴わない場合、また扁桃周囲膿瘍に使用することができます。

体質を問わず使用することができますが、アルドステロン症やミオパシー、低カリウム血症がある方は症状が悪化する恐れがありますので使用の際は注意が必要です。

滋陰降火湯 (じいんこうかとう)

滋陰降火湯は、扁桃炎で喉が乾燥したり、痰が出ずに咳き込む症状に効果的な薬です。咳や微熱などが続く時、咳が出るのに痰の粘り気が強いために切れない時に処方されることが多いです。そして、皮膚が浅黒く乾燥しており、体力が低下している人に向いている漢方薬です。

滋陰降火湯に含まれる知母や黄柏には熱や炎症をさます効果があります。他にも血行を良くする当帰や地黄、痛みを和らげる芍薬、緩和作用のある甘草などの生薬が配合されています。食欲不振や吐き気・嘔吐・下痢などがあり、胃腸が弱っている方の使用には注意が必要です。

麦門冬湯 (ばくもんどうとう)

麦門冬湯は、扁桃腺炎のために咳やくしゃみが出ている場合、たんが切れにくい場合、そしてのどの乾燥に効果的な薬です。体力が中程度の方に使用される薬です。

喉を潤して痰を出しやすくしてくれる麦門、滋養強壮作用のある人参、炎症をさます粳米、緩和作用のある甘草などの生薬が配合されています。

扁桃炎へのたばこの影響は?

扁桃炎へのたばこの影響を考えてみましょう。たばこはどのようなリスクがあるのでしょうか?

喫煙する方は、毎日たばこを吸わずにはいられない人も多いかと思います。ですが、扁桃炎を起こしている時にたばこを吸うと、症状が悪化することがあります。たばこによって現れる悪影響を知り、ずっとは無理だとしても、せめて扁桃炎にかかっている時だけでも禁煙をしてください。

また、ご家族に喫煙者がいる場合でご本人は喫煙者ではない場合でも、副流煙を吸ってしまう可能性があります。その場合でも喉にはしっかりと影響が出てしまいます。マスクなどをして出来るだけたばこの煙を吸わないようにしていきましょう。

タバコ1本で脈拍は20回増加する

たばこの主成分であるニコチンには、興奮作用があり1本のたばこを吸うと、その興奮作用は20回の脈拍増加として作用します。その結果は高血圧と血管収縮となるのです。

血管収縮により血行が悪くなると、身体中に栄養や水分を十分に送ることができなくなるため、冷えや新陳代謝の低下の原因となります。

血管収縮は血栓による詰まりや、最悪ビューガー症と呼ばれる壊疽の原因ともなり大きなリスクを抱えることとなります。

たばこ1本でビタミンC は25~100mg減少

たばこを吸うと免疫力が低下すると言われています。これは、たばこを吸うと、たばこの有害物質が体内で様々な悪影響を起こしてしまうため、免疫力が低下すると考えられています。

まず、たばこは喉や肺の粘膜を傷つけ、ビタミンCを破壊します。たばこ1本でおよそ25~100mgビタミンCが減少します。ビタミンC には、白血球の働きを増強し、免疫力を高める作用があります。

しかし、たばこを吸うとこのビタミンCの消費が増える為、体内のビタミンCはどんどん使われてしまいます。そして、尿に排出されるビタミンCの量が増えてしまい、身体の中のビタミンCが減ります。

また、たばこを吸うと、一酸化炭素を体内に吸い込むことになる為、慢性的な酸欠状態になることがあります。通常は、身体に取り込まれた酸素が赤血球の中にあるヘモグロビンと結合し、身体中に送られています。ですが、一酸化炭素を取り込んでしまうと、このヘモグロビンと酸素の結合の邪魔をしてしまいます。

酸素よりも一酸化炭素の方が、200倍もヘモグロビンと結合しやすいからです。一酸化炭素がヘモグロビンと結合してしまうと、酸素が体中に運ばれることが阻害されてしまうため、身体は酸欠状態になってしまうというわけです。

身体が酸欠状態になると、身体の隅々まで栄養が運ばれる仕組みがうまく働かなくなり、同様に老廃物を回収する仕組みも働きにくくなります。すると、免疫力は低下してしまいます。

その他にも、たばこを吸うことで、免疫に関与する細胞「肺胞マクロファージ」の抗体産生機能を低下させたり、免疫を促進するためのリンパ球を減らしてしまったり、唾液の分泌を低下させたり、気管支や肺からの異物を外へ吐き出す線毛の働きを低下させてしまいます。たばこが与える身体への影響は、とても大きいのです。

タバコ病COPDは痰や咳から始まる

扁桃炎が発症すると痰が絡みやすくなり痰を切る為に咳をするようになります。たばこ病ともいわれるCOPDとは「慢性閉塞性肺疾患」は喫煙者の20%が罹患します。

もしも痰が絡んだりせきをするなどの自覚症状がある場合にはCDPDの可能性もあります。禁煙することが一番大切な治療法です。

ニコチンキックが習慣性を呼ぶ

たばこに含まれるニコチンには、たばこを吸った時に「ニコチンキック」と呼ばれる衝撃を与えます。これはたばこの喉ごしや吸い応えなどと呼ばれるものです。このニコチンキックは喫煙者にとって快感になる為、タバコを止められない原因の一つとなっています。

ですが、このニコチンキックは鼻や喉の粘膜、そして扁桃にまでダメージを与えてしまうものです。ウイルスや病原菌は口や鼻から侵入してくるものですが、たばこによって鼻や喉の粘膜が傷つけられていると、ウイルスにやられやすくなり、治りも悪くなると考えられています。扁桃炎にかかっている時はたばこは吸わない様にしましょう。

今日からできる!扁桃炎の予防法

扁桃炎の予防方法を紹介します。今日から簡単に出来るので一度試してみてはいかがでしょうか?

肺呼吸と適切な湿度で乾燥対策を!

喉が乾燥すると扁桃腺は腫れやすいと言われています。これは、喉が乾燥することによって、ウイルスや菌を招き入れやすくなるからだそうです。

また、呼吸を行う時に主に口呼吸で行っている方は、喉が渇きやすいです。喉が渇いてしまってからも口呼吸を続けていると、余計に喉を乾燥させてしまいます。そしてそれが扁桃腺の腫れを繰り返す原因になることがあるそうです。なるべく鼻呼吸を心がけ、喉を乾燥させないようにしていきましょう。

空気清浄器や加湿器で、適度な湿度ときれいな空気を保つことも大切です。部屋の湿度は40~70%程度がよいそうです。これらのことは一時的に行うのではなく、継続的に行っていくことが大切です。

ストレスフリーでリラックス!

疲労やストレスは免疫力を低下させる原因になります。ストレスをため込むと、自律神経のバランスが崩れてしまいます。すると、身体をリラックスさせる副交感神経が弱まってしまい、疲れが取れにくくなることがあります。徐々に免疫力が低下し、菌やウイルスへの抵抗力は落ちていきます。

生きている限り、日々ストレスを感じてしまうのは仕方のないことです。重要なのはストレスを溜めこまないことです。ストレスは、趣味やスポーツ、入浴やアロマなどを上手に取り入れてこまめに解消していきましょう。そして疲れたらしっかりと休息をとって、身体を休めてください。

免疫力UPは食生活から!

扁桃炎の原因は免疫力の低下です。罹らない為には免疫力を高めることが大切になります。免疫力を高めるには、うがい手洗いをしっかりと行い、バランスのとれた食事をとり、適度な運動と十分な睡眠をとることが重要です。また、たばこやお酒はなるべく控えましょう。

特に食生活は身体に大きな影響を及ぼします。ファストフードやコンビニ弁当ばかりでは栄養が偏りがちです。ビタミン、ミネラル、タンパク質、糖質、脂質の5大栄養素をバランスよく摂取できるような食生活を送りましょう。免疫力を高めるためにすすんで摂取したいのがビタミンCです。最低でも1日に100㎎のビタミンCを摂取すると良いそうです。野菜や果物などで摂取しても問題ありませんが、なかなか摂取しにくい場合はサプリメントを活用しましょう。

扁桃炎の予防は生活習慣の見直しから!

なぜ扁桃炎になるのか・なりやすいのか、そしてその対処法・予防法をお話してきました。お分かりいただけたでしょうか?

扁桃炎の最大の原因は「免疫力の低下」です。そして「風邪」と「喉の乾燥」も扁桃炎の大きな原因です。扁桃炎にならない為には、まずは日頃から規則正しい生活をし、栄養バランスのとれた食事を行い、免疫力を上げるようにしていきましょう。そして手洗いうがい、マスクの着用や室内の加湿など、日常的に行える予防方法も取り入れていくとより良いでしょう。

お子さんが扁桃炎になりやすい場合は、親御さんがそういった環境をしっかり整えてあげてください。すでに慢性的な扁桃炎で苦しんでいる方も、しっかりと対策することで扁桃炎になるリスクは減らすことができます。自分で行えることは進んでして、扁桃炎から回避していきましょう。

また、扁桃炎は通常2~3日で回復することがほとんどですが、まれに重症化して慢性化したり、手術をしなければいけなくなることもあります。そのようなことにならない為にも、扁桃炎にかかってしまった場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けるようにしてください。

そして治りきるまではしっかりと薬の服用をしてください。自己判断で薬の服用をやめてしまうと症状が悪化する危険性があります。扁桃炎は扁桃が腫れる病気ですが、ただの喉の腫れだと思って油断をしないよう、くれぐれも注意してくださいね。

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