プールの季節になると多くなるのが、水いぼの患者です。肌を露出するこの時期は、水いぼができてしまうと目立ってしまって周りの目線も意識してしまいがちです。
水いぼ50個超え長女でしたが保育園の水遊びはラッシュガードで肌をおおえばOKとのこと!よかった!しかし水いぼある場合の入水可否は施設毎に基準が異なるらしくスイミングスクールは入会拒否。一年以上自然治癒を待つも全然減らない水いぼ。ついにとりに行く決断を!プリキュアの力でw#育児絵日記 pic.twitter.com/kLRiyngyiL
— ずみ@長女5歳、次女1歳半 (@omu_sama) 2018年6月21日
そこで気になるのが、「水いぼができているけど、保育園・幼稚園・小学校のプールに入れるのか」という相談です。
この悩みの答えは、医学的にはっきりとしています。
日本皮膚学会の見解
まず、日本皮膚学会が公開している内容です。
日本皮膚科学会など3学会合同による声明「皮膚の学校感染症について(平成27年)」
プールに入ってもいいの?
プールの水ではうつりませんので、プールに入っても構いません。ただし、タオル、浮輪、ビート板などを介してうつることがありますから、これらを共用することはできるだけ避けて下さい。プールの後はシャワーで肌をきれいに洗いましょう。
水いぼ、とびひの公的見解。 pic.twitter.com/C45RPEyJxB
— 川上皮膚科 (@MYCP1942) 2018年6月26日
日本小児科学会の見解
次に日本小児科学会の見解です。
日本小児科学会「学校、幼稚園、保育所において予防すべき感染症の解説(平成29年改訂版)」36ページ
感染拡大防止法
病変部を衣類や包帯、絆創膏などで覆い、ほかの子どもへの感染を防ぐ。
プールの水では感染しないので、プールを禁止する必要はない。
多数の発疹のある者については、プールでタオル、浮輪などを共用しないよう、プール後はシャワーで肌をきれいに洗うよう指導する。
感染経路
主として感染者への接触により直接感染するが、タオルの共用などによる間接感染もあり得る。
厚生労働省の見解
厚生労働省「保育所における感染症ガイドライン(平成24年)」55ページ
保育所において留意すべき事項
幼児期に好発する。プールや浴槽内の水を介して感染はしないが、ビート板や浮き輪、タオル等の共用は避ける。プールの後はシャワーで体をよく流す。かき壊さないよう気をつける。
登園のめやす
掻きこわし傷から滲出液が出ているときは被覆すること
日本皮膚学会、日本小児学会、厚生労働省のいずれの見解でも、水いぼができていてもプールに入っても大丈夫と明記されています。
そもそも、水いぼは、皮膚との接触感染でうつるので、プールの水で感染するとは考えにくく、感染者が使用したタオルに注意すれば足りると考えられています。
むしろ、プールなんかよりも、おもちゃや接触などから感染することに注意し、患部から浸出液が出ている場合には、ガーゼなどで被覆するなど注意するべきなのです。
保育園、幼稚園、小学校の先生に上記のことを説明すれば理解してもらえると思いますよ。
ただし、入水可否は施設毎に基準が異なるので、前もって確認しておくのをオススメします。